「植物状態」と診断されながら、実は意識のある人たちがいることを

私は以前に知り、

その方の生存の苦しみは、察するに余りあると思っておりました。

意識があり、確かな認知能力があるのに、

身体が全く動かせない、言葉を発することもできない、

眼球を動かすこともできない…

「痛い」とも「痒い」とも、「聞こえているよ」とも示せない、

全く伝えることができない状態で生きることは、

究極のスピリチュアル・ペインです。

 

過去に、西村ユミ著『語りかける身体』(講談社)を読みました。

西村氏は研究職の看護師で、論文を一般に編み直した御著書です。(ちょっと難しい本)

これを読んで、植物状態と診断された患者の専門病院に勤務する看護師の方々は、

ご自分の担当する患者さんとの間に、

言葉で言い表すことはできない『何か通じるもの』を感じ取っておられたと知りました。

 

そして最近、私は新たに、

https://www.msz.co.jp/book/detail/08735.html

エイドリアン・オーエン著『生存する意識・・・植物状態の患者と対話する』を知りました。

植物状態と診断された方を対象に、

脳の働きを測定しながら写真を見せると、

脳が反応することを発見されました。そのことが書かれた本です。

これを翻訳された方は柴田裕之(しばたやすし)です。

 

お名前を拝見して、私は、

白雪姫プロジェクトの柴田保之(やすゆき)とご兄弟かしらと勘違いしました!

お名前が 似ていらっしゃいます!

 

國學院大學教授の柴田保之氏は、

言葉を発することのできない重度の重複障害者の身体に触れて、

その筋運動を通して内在する言葉(思い)を通訳なさいます。その御研究は、

《どんな状態にあっても、人には言葉がある》という言葉に表されるように、

言葉を発することができなくても、心の中に言葉を持っている・・・

伝えたい思いを持っていることを 私たちに教え、希望を与えます。

https://president.jp/articles/-/21502

御著書『みんな言葉を持っていた 障害の重い人たちの心の世界』(読みやすい本)

 

お名前のよく似たお二方の御研究に接し、

内的世界を持ちながら、それを発することのできない方々に

何とか それを表明させてあげられないかと

取り組んでいる方が世界のここにも あちらにもいらっしゃる・・・

そう思うと、私の胸は その尊さに 打ち震え高鳴ります。