初めてお目にかかった日、私は

その方とは一期一会だろうと思ったのでした。

 

主訴(セラピーを受けるテーマ)とは別の方向へ話題が向いてしまうので、

催眠状態にも関わらず、

「催眠に入っていません。」

と、しきりにおっしゃるのです。

その方は、自分は催眠状態にならないと思い込んでいらっしゃったので、

催眠という微妙な状態を否定しておられるのだろうと思いました。

 

本来のテーマと別なところへ向かう…そうであっても

催眠状態は、潜在意識が連れて行っている状態です。

 

ましてや<初めての催眠セラピー>では、とりわけ重要なところへ向かうことが多いものです。

 

その方が抱えている本当のテーマは、主訴にも増して、

その陰にある大きな課題(向かいつつある別な方向)だと私はわかりました。

しかし、一期一会のその方に、ストレートには言えませんでした。

 

「私、催眠から覚めています。」

と言われて、途中でやめることになりました。

 

残念ながら、重要な課題に触れることができないままその日は別れました。

催眠セラピーに満足されていないだろう…これっきり会えないだろう…と残念でした。

 

数年後、思いがけず、「私を覚えておりますか?」と電話を頂きました。

それから、お目にかかることができました。

2度目も、これでご縁がおしまいかと思いながら別れました。

 

数年経って、また思いがけずご連絡を頂き、それから度々お目にかかり、

その方は、かの「本当の課題」に直面されておいででした。

今では問題もかなり整理されて、私と深い絆が結ばれ、メールを頂きました。

 

その中の一部を、本人の了解を得て紹介します。

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初回、睡眠に深く入り

私の心の本当の気持ちが溢れて、勝手に言葉に出て来て

(相談させて頂いた事と違う方向の話に 私の方が驚いてしまい)

『何を言っているんだろう私。いけない。睡眠から醒めなくては…』

と強く思い、自分の意思で無理やり覚醒して戻ってしまいました。

高橋さんのセッションを受けられる幸運な方達には、

ぜひブレーキを掛けずに委ねていて欲しいです。大丈夫ですから。

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何を言っているんだろう。私がこんなことを言うなんて。』

それには、深い意味があったのです。

しかし、その方にはまだ、薄々感じてはいるものの

思いがけない「本当の課題」に直面する準備ができておりませんでした。

催眠状態で、自然に出てくる言葉やイメージには深い意味があります。

催眠セラピーは、完全に守られた状況で行われますので、

潜在意識を信じて、ゆだねていていいです。

出てくるイメージ、感覚を、出まかせのように言い続ければいい。

 

その日の自分に最もふさわしいように運ばれていきます。

それは私が誘導しているのではなく、

人智を超えたはたらき によるものです。

信じるに値する はたらきです。