私の尊敬する鈴木秀子先生の昨年のご講話より紹介します。

ある社長さんの話より

 社員が頑張ってくれるお陰で業績を上げていることに満足していたが、

ある時 ふと不安がよぎったのです。

「得意先が購入してくれなくなったら、…開発が滞って他社に先を越されたら…

 業績不振になって社員の雇用を守れなくなったら…、 
 社員の気持ちが自分から離れて行ったら…

 社会に見捨てられたら…どうなるんだろう?」

不安が不安を呼び、どんどん膨らんできます。

うつ状態になって、「もうこれ以上ダメだ」と思ったら、涙がゴーッと流れてきました。

声を上げて泣いたそうです。(自分はこんなに悲しいんだ!)

自分は悲しいと認めて泣いたら、
何か胸につかえたものが溶けたように外に出て、

涙が出たら元気が出てきたそうです。
 
(泣く時はメソメソ泣いてはいけない。場を選んで。泣いても大丈夫な人の所で
 いっぱい涙を流すのがいい。)

涙を流した後、

「今までこんなに頑張ってきたのに、
 どうして俺がこんな思いをしなければならないんだ!」と

怒りがこみ上げてきました

自分にはこんなに鬱積した怒りがあったんだ)と思いながら、
走って その怒りを発散させました


そうしたら今度は急に「会社が潰れるんじゃないか」という怖れが湧き起こって、
呼吸ができなくなってきました。過呼吸のようになりながら、
苦しくてベッドに倒れこんだその時、

いっぺんに体の力が抜けて、空っぽになったように感じました。

それでも俺はこうして生きている。会社もある。製品も流通しているじゃないか。
 今まで何を怖れていたんだろう。

 ありとあらゆる怖れは実態のないもの、自分が想像したものだ。」

と気づいたのです。

起こってくることは起こってくる
大変な時、それを引き受けてどう生きるか、
そうなった時にこそ、あなたらしさが発揮される時です。

何があろうとも、引き受けてやろうじゃないか
この時代を引き受けられれば人間として大きく成長する、
どんな生き方もできる自分になる、心から満足する自分を探る時です。

どう見られてもいいんだという境地になった時に、世界が広がっています。

困難が降りかかってきた時に、誰かにやられた、やらされている、と思うと重荷になります。
それを引き受けて、もっと大きくなる力があるから、自分で引き寄せたのです。

どんな辛いことでも、その中にどんな宝があるか、
宝探しを楽しむ

この苦しみを引き寄せた自分の力が湧いてきます

 怖れが忍び寄ってきた時は、怖れの種を育てないこと。
「キャンセル、キャンセル、キャンセル」と言って怖れを打ち消し、

床に両足をつけて、腰を伸ばし、方を数回上下して力を抜き、
丹田に意識を向けて、「一点!」と言う。すると腹が座ります。

もうひとつ、唇の右端から息を吐き出し、左端から息を吸いますと、
怖れのエネルギーが入れ変わります。

自分を立て直すための「儀式」を何か持っているとよいかもしれません。

あなたはお持ちでいらっしゃいますか?


鈴木秀子先生の講話会

今年の 12月7日(月) 13:30~16:00  
 
  「アイビーホール 青学会館」(青学=青山学院大学)
  渋谷区渋谷4-4-25
  地下鉄銀座線・半蔵門線・表参道下車 B1,B3出口徒歩5分

ちなみに、来年の予定をお知らせ致します。
  
NPOコミュニオン主催 
  2010年度講話会
 「シンプルに今を生きる
    第1回 1月11日(月祝)
    第2回 3月15日(月)
    第3回 5月17日(月)
    第4回 7月12日(月)
    第5回 9月13日(月)
    第6回 12月6日(月)

もう来年の話をする頃になったのですね。

http://www.enneagram.gr.jp/kouwa/index.html 講話会

http://www.enneagram.gr.jp/ NPOコミュニオン


「CD会員」「テープ会員」になると、講話会の1週間後に音源が送られて来ます。
行けなかったときの講話を聴くことができますし、参加した後で聴くと、聞き逃していたことがわかります。(12500円/年)

鈴木秀子先生のご紹介


 東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。聖心女子大学文学部教授。
 聖心会シスター。

 「いのちの贈り物」 「奇跡は自分で起こす」 「死にゆく者からの言葉」
 「恵みあれば」 「あなたはいつも守られている」 
など、著書多数。

どの本も、あたたかくてわかりやすい本です。魂が澄み渡る静けさを、あなたにも…。