人の顔色を窺い、人に好かれるために生きていると、

「私はどういう人間だったのか」

「何のために生きているのか」と後悔する時が来ます。

「自分の生き方は間違っていたのだろうか」と悩む時が・・・。

人はあれこれ言うけれど、あなたの人生の責任を取ってはくれません

 

例えば、一途に健気にお姑さんのやり方に従ってきたお嫁さんが、

60歳を過ぎて自分が姑になってから、

私の人生は何だったのか? これが私の人生でよかったのか? 

自分ではない誰かの人生を生きてきたような気がする。

自分の人生を取り戻したい。」

という思いに駆られることがあります。

 

嫁して婚家に従うべき」と教えられ、自分を抑えて仕えた結果・・・。

 

あるいは、会社のため家庭のことを忘れ、子どもの可愛い盛りなど記憶になく

自分の健康を棚に上げ、鬼となって努力してきたのに、リストラの憂き目に遭うことがあります。

 

「正しいことをしなさい」

「他人に迷惑をかけるな」

「人を傷つけてはいけない」

「もっと努力すべき、頑張りが足りない」

「苦労してこそ学びになる(⇒苦しまなければ学べない)」

「男は泣いてはいけない」

こんなふうに教えられて・・・。どれもこれも 嘘ばっか・・・!!

 

自分でその価値を意識して、お姑さんや会社に仕えることを選択した人は

自分の生き方を臨機応変、見直せます。

変更する選択もできます。

本当の気持ちを抑えて「そうせざるを得なかった」人は、苦しいですね。

 

あなたは何のために生きていますか?

この人生、本当は何をしたいの? 本当は、どうなりたいの?

 

それを探しに、ヒプノセラピーをして、生まれてくる時の決意を思い出す人がおります。

または「死のワーク」をして、自分の臨終の視点から、

この人生で本当は何をしたいか思い出す人がおります。

催眠セラピーをしなくても、自分で思い巡らすことも勿論できます。

 

その際、間違いやすいのは、「人生の目標」と「手段」です。

例えば医師になろうと猛勉強をして資格を取得しながら、 やがて破滅に至ることがあります。

医師になることは「手段」です。

「手段」を「人生の目標」と取り違え、  

 人生に目標を見失っていたのです。

学ぶこと、学び続けることは「手段」です。

どんな自分に育てたくて学んでいるの?

【どんな医師になって どんな生き方をしたいの?】

 

あなたは今、どんな自分になりたくて 頑張って生きているのですか?

 

ここで、面白いお話をご紹介します。

 

メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。

メキシコ人の漁師が小さな網に魚を獲ってきた。その魚はなんとも生きが良い。

それを見たアメリカ人旅行者は、

「素晴らしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたのかね?」と尋ねた。

漁師は、「そんな長い時間じゃないよ。」と答えた。旅行者が、

「もっと長い時間漁をしていたら、もっとたくさん獲れただろうに・・・。  惜しいなぁ。」

と言うと、自分と家族が食べるにはこれで十分だと答えた。

 

「それじゃ、余った時間で何をするの?」と旅行者が訊くと、漁師は答えた。

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。

戻って来たら、子どもたちと遊んで、妻と昼寝をして、

夜になったら友だちと一杯やって、ギターを弾いて、歌を歌って、

・・・これで一日が終わりだね。」

 

すると旅行者は真面目な顔で漁師に向かってこう言った。

「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、君にアドバイスしよう。

君は、毎日もっと長い時間、漁をすべきだ。

それで余った魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。

漁獲高は上がり、儲けも増える。そのお金で、漁船を増やしていくんだ。

やがて大漁船団ができるまでね。

そうしたら、仲買人に魚を売るのはやめて、自前の水産品加工工場を建てて、

そこに魚を入れる。

その頃は君は、このちっぽけな村を出て、メキシコシティに引越し、

ロサンゼルス、さらにはニューヨークへと進出するだろう。

君は、マンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ。」

 

漁師は尋ねた。

「そうなるまで、どれくらいかかる?」

「25年でそこまでいくね。」

それからどうなるの?

「今度は株を売却して、億万長者になるのさ。」

それで?

「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、

日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。

戻って来たら、子どもたちと遊んで、妻と昼寝をして、

夜になったら友だちと一杯やって、ギターを弾いて、歌を歌って過ごすんだ。

どうだい。素晴らしいだろう?」

 

出典:藤井義彦 『ハーバード流「第二の人生」の見つけ方』(東葉経済新報社)

 

あなたは、この人生でどうなりたいですか?

本当に大事なものは何ですか?

 

あなたにとって本当に価値あるものを選んで、大事にして生きる

そんな人生を思い描いてごらんなさい。

あなたは、どんな気持ちで、どんな表情で、どんな人と共に生きているでしょう。

 

あなたにとって、本当に大事なものは何ですか?