あるお嬢さんが、体調がすぐれず 気持ちが沈んだ時に、
「自分で自分を立ち上がらせたい」と思って、
「瞑想をしよう!」 と思ったそうです。
過去に 型にはまって 瞑想を頓挫したので、今度は
「型にはまらない自由な瞑想」をしようと、工夫したそうです。
一番楽にできるように 自分に合った呼吸を探して…。
その方のセラピー当日、
イメージの中に 思いがけず「大きな樹」が現れました。
そして、セラピストが介入しなくても 自然に、
その樹の下にいるだけで、あたたかなものに包まれ、
樹に触れるだけで安心し、
樹に腕を回したら、抱かれているような安らぎを感じました。
その後、これからしようとしていたセラピーを樹が運んで 助けてくれました。
そして、そのお嬢さんは こんなことをおっしゃいました。
「ずっと後ろめたかった、こんな自分で。
失敗してもいいんだ…。
自分の失敗や弱点を認めないと、そこで足止めされてしまう。
失敗を認めたら、先が見えた。気持ちが 軽くなりました。」
自分の失敗を認めて受け入れた人は、他者の失敗に 優しくなれます。
イメージの世界に現れた その「大きな樹」は、
天と人を結ぶ存在の 仮の姿だとわかりました。
数日前から始めた「瞑想」によって、助けたくて 現れたそうです。
セラピールームに限らず、
ご自宅で ひとり ゆっくりできる時に、
目を閉じて深呼吸して、大きな樹を思い出せば、
自ら あの安らぎの中に入っていけることでしょう。
私も 瞑想に育てられましたもの…。
天と人を結ぶ瞑想 を 浴槽での1分間から初めて、
自分で創造したのですよ、あの若い方は。
堅苦しく考えなくても、自分にふさわしく求めると結果が得られるのですね。
私たち誰にでも 日々の喧騒の後に「静けさ」が必要です。
「静謐(せいひつ)」に身を置く時、天と人を結ぶ 力が働くのは 有難いことです。
そこに身を置けば、何が大切か、わかるようになります。
ひとかどの人は皆、それを知っているようです。