子育て中に私が心がけたことのひとつに、
「上の子の前では、先に下の子を抱っこしない」
ことがあります。
お兄ちゃんと妹と一緒にいる場面では、
できるだけお兄ちゃんを先に抱っこしました。
否が応にも幼い方が注目を浴びる中で、
私は「お兄ちゃんをまず大事にしよう」としました。
例えば、おやつを与えるとき、
お兄ちゃんのお皿には5個、
妹のお皿には3個…、
すると妹は言います。
「お兄ちゃんの方が多い!」
気持ちの優しいお兄ちゃんは、
「1個あげるよ。」と妹に分けてあげます。
すると、どちらも4個ずつになります。
しかし、初めから私が4個ずつ与えたのとは違います。
妹はお皿の中の1個に
『お兄ちゃんがくれた。
お兄ちゃんはいつも分けてくれる』
という思いを重ねていくことになります。
一方、お兄ちゃんは
『いたわってあげたい、小さいから。』
その思いを重ねていくことになります。
長兄は長兄として尊び、妹は妹として尊ぶ、
一見すると不平等に見えるかもしれません。
しかし、不平等に見える平等があるのではないかと思うのです。
二人はとても仲良く育ってくれました。
それでも、
「お母さんはボクばかり叱る」って泣かれたけれどね…。