十数年前、セラピー夢の最初のクライアントさんは、
椅子に掛けるなり大粒の涙をこぼし始めました。
苦しくて、苦しくて…でも、ここに座ったら「大丈夫な気がしてきた」と。
(公開の了解を得てあります)
何が苦しいか自分ではわからない重苦しさがある…
それは、前世で裕福な家の子であったゆえ、【年齢不相応に窮屈な自分】が、
使用人の【貧しいゆえに子どもらしい自由がある子(同い年)】をうらやんで
虐めて殺してしまったのが原因でした。
殺された子の怨念が今もクライアントさんを苦しめているのか・・・と思うでしょう?
違ったのです。
殺された子は、
「どうして殺したのか、理由をわかっていた。可哀想だった。」
そう言って、クライアントさんを「助けたい」と願って、
目に見えない存在となって、この人をセラピールームへ連れてきたと言うのです。
このクライアントさんの苦しみは、遠い過去に置き去りにした【悔恨と自責】です。
それが本当は、
とうの昔に、殺した相手に理解され、許され、応援されていたと知らされたのです。
開業して最初のセッションがこれか!
この先ここで どんなことが起こるのかと、感動に震える思いでした。
どこかの宗教団体では「殺された人の怨念が・・・」などと言われているようですが、
私たちは人間の魂を侮(あなど)ってはいけません。
誰でも殺されたら恨む…と思うのは正しくありません。
殺された人が、【殺した人を守護する立場】となって一緒に生まれてくれることが
しばしばあります。
「私、虐待しているのでは…このままではいけない」とおっしゃったお母さんの
その子どもさんも、
「お母さんを助けたくて、子どもになった。」
と言いました。勇敢な魂ですね。虐待されると分かって生まれてくれました。
私たち人間の浅い智恵では到底及ばない境地を生きている魂があるのですね。
翌日おいでくださるクライアントさんが催眠状態で体験なさる内容が、
前もって私の身に起こったことが何度かあります。
まるでクライアントさんの気持ちをありありと体験しておけ!と与えられたかのように。
ですから、凹むような出来事があっても、
それさえ 天からの贈り物だと受け取るようになりました。
『ぺっちゃんこになった日に限って、次々に困っている人に声をかけられるんです。』
とおっしゃった方がおりましたが、
『ぺっちゃんこになる』ように与えられて、
『ぺっちゃんこの自分』を使って頂いているのだと思います。
落ち込むような出来事も大事な贈り物でした。全て天の大いなる掌の上で。
あるいは、朝、目が覚めたら私の右腕が動かなくて不思議に思ったところ、
その日のクライアントさんが、前世で脳卒中で右半身マヒだった人生を追体験した
・・・ことがありました。
『セラピーの予約をしたとたん、心に化学反応が起きたように軽くなった』と
言われたことが一度や二度ではありません。
「こちらへ向かう電車の中でセラピーが始まっていたかのように不思議な感じだった」と
教えてくださる方もいらっしゃいます。
つい先日、よそで何回も前世セラピーを受けたことのある方が、催眠状態で
「(前に同じ前世を)よそでやって知っている(から同じ体験は要らない)」
とおっしゃいました。
この方にとって非常に【重要な人物】から入った場面でしたので、
【深いわけ】があると確信した私は、
「その時にやり残した【何か】があるかもしれないから、続けましょう。」と伝えました。
すると、催眠状態で何度も瞬間的に出て来ていたと言う「ある場面」になりました。
そして、「数年前には出てこなかった重要な場面」が展開しました。
催眠から覚めてから、その方は、
「数年間にはまだ【重要な人物】に出会っていなかったから、この場面はなかったのだろう。」
とおっしゃいました。
よそでは催眠セラピーが苦手と思っていたそうですが、
それは感じたことを整理して(辻褄を合わせて)話そうとしていたからだと気づきました。
セラピー夢では、感じたままを迷わず「出まかせのように」言い続ければいい…と言われ、
集中できて充分な体験ができたのでした。
セラピー夢では、セッションの大事な場面を録音して差し上げますが、
「雑音がひどくて全く聞き取れなかった」
と何人もの方に言われました。
そのいずれもが、催眠状態で、目を見張るような、言葉で説明できない
特別に不思議な体験をなさっておいででした。
その間に、セラピールームでは「特別なエネルギー」が働いてくれているようで、
それが「雑音」になって入ってしまうようです。
それが解って以来、雑音を指摘されることがなくなったのも、不思議ではあります。
「この部屋は特別なんです。何があるんでしょう。」と、何人もの方に言われます。
毎日ここにおります私には、何が特別なのかさっぱりわかりません。
最近、「渡されたCDが、10秒ほどで音が切れている」と、◎さんから報告がありました。
初めての訴えです。
そのCDには、鈴木秀子先生の「祈りの言葉(6分位)」と、「リラクセーション(45分)」
が入ったはず。
念のため、私のパソコンに入っている「祈りの言葉」の音源を聴きましたが、
間違いなく最後まで入っており、途中で途切れるなど起こり得ないことです。
個別の音源(リラクセーション等)は当日に消去しますので、保管されておりません。
その為、録音し直しました。
(前世セラピーなどは録音し直しができませんが、
リラクセーションでしたら、まるでご本人が目の前にいるかのように再現して録音可能)
(そのエネルギーは、離れていても、◎さんの潜在意識に波及していると信じます)
いざそれをCDに焼き付けようと、PCに取り込んだ瞬間、消去してしまいました!
初めての事態で、いったい何が起こったのか・・・!
せめてICレコーダーに残っていれば・・・と試みましたが、復元できませんでした。
つまり、『もう一度、録音し直す』ことになったのです。3回目の録音を・・・。
(◎さんに、あり得ないことが重なる理由がわかったら教えて・・・と言われましたが、
「わからないだろう、私には答えられないだろう」と思っておりました。)
いざ、3回目の録音をしようとした時、ハッとしました!
◎さんの【声なき痛み(潜在意識)】は、こんなにも繰り返して、
私に声をかけてほしかったんだ! もっともっと癒されたかったんだ!
他の誰にも起こり得ない不思議な事を引き起こしてまで、 何度も私に
「よく頑張って生きたね。ありがとう。」とねぎらってもらいたかったんだ。
祝福してもらいたかったんだ。
そうでなければ、◎さんがCDを繰り返し聴けばよかっただけのこと。
私の語りかけは、見えない力となって◎さんに波及すると 潜在意識はわかって、
それを求められたと感じました。
それほどまでに 傷が痛み、辛かったのだろうと思います。
それが他ならぬ「私」に求められたことに、不思議な縁を感じます。
・・・その不思議には必ず「愛」が働いております。
セラピー夢は、そういうところです。